にんにくといえば強壮剤といったイメージがありますが、生活習慣病の予防と改善にも薬なみの効果があります。
それは、単なる民間療法と言いきれないほどのパワーなのです。
生活習慣病とは、高血圧、高血糖、脂質異常ですが、進行すると血管がたくさん集まる脳や心臓に障害が発生し、脳梗塞や脳出血、また心筋梗塞や心不全になる恐れがあります。
人は血管とともに老いると言われていますが、ニンニクには血液をサラサラにしてくれる作用があります。
にんにくのコレステロール抑制効果
にんにくには、肝臓が作るコレステロールや脂肪を抑える働きがあります。
脂肪の多い食事をした後で肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぎ、コレステロールの血中濃度を下げてくれます。
にんにくでコレステロール値を改善するには、加熱したにんにくを毎日ひとかけずつ一定期間継続して摂取することです。
また、にんにくには凝結塊を取り除く作用があります。
このパワーは強烈ともいえ、加熱したにんにくを摂取して2~3時間で凝結塊を取り除こうとする血液の働きが増すと言われています。
その凝結防止作用に関係しているのが硫黄化合物で、にんにく特有の強い匂いを発しているアリシンという成分です。
このアリシンが脂質と結合して脂質アリシンになり、血管内に溜まった汚れを取り去ってくれるのです。
アリシンには、コレステロールの生成を促す酵素の働きを阻害してコレステロールを低下させる作用があります。
にんにくの血圧抑制効果気
昔は高血圧にもにんにくは効果があるとされ、薬のように用いられてきたようです。
近年の研究では、にんにくは確かに高くなった血圧を下げるが、ゆるやかな降下でまた元に戻るため、特効薬とは言えないとの見方がされています。
しかし、食材として常食することは血圧の安定には有効なようです。
にんにくの血糖値抑制効果
にんにくは血糖値を下げる効果があることも分かっていますが、効き目は穏やかです。
血糖に関する限りでは玉ねぎの方が血糖値抑制効果があるようです。
にんにくと血糖値の関係についての臨床実験の結果が公に発表されていないので、にんにくで血圧が下がるとは言い切れませんが、食餌療法ににんにくを取り入れることは血糖値の高い人にとっては効果があると言えます。
にんにくは万能薬ではありませんが、血液中のコレステロールや脂肪を少なくしたり、凝血を起こしにくくしたり、血圧を下げたり、血糖値を下げたりします。にんにくは申し分なく生活習慣病の予防と改善に役立つと言えるでしょう。