昔から滋養強壮効果が高く、健康食材としても人気が高いにんにくですが、噂として「にんにくを食べ過ぎると貧血を起こしてしまう」といったものを聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
こちらでは、そんな噂の真相を確かめつつ、にんにくを食べ過ぎることで起こり得るその他の副作用についてもご紹介していきましょう。
にんにくを食べ過ぎたら貧血になるってホント?
体に良いというイメージが強く、風味が好きで積極的に摂取している方も多いにんにくですが、普通に摂取している分には貧血が起こることはありません。
ただし、貧血が起こらないのかと言われれば、起こる可能性はあります。
普通の摂取量であれば全く問題ありません。
今までにんにくを食べたからと言って貧血になってしまったと感じる方は少ないかと思います。
少しくらい多めに食べたら貧血を起こしてしまうというわけではないのです。
では、どれくらいで貧血が起こりやすくなるのかというと、10片以上食べると「食べ過ぎ」の範囲になってしまいます。
通常、1個のにんにくには6~8片が含まれているため、10片以上となると1個半程度のにんにくを食べることを意味します。
通常食事の中でここまでたくさんのにんにくを食べることはほとんどありませんから、貧血の心配はせずに安心してにんにくを食べましょう。
どうしてにんにくを食べすぎると貧血になってしまうのか?
にんにくを食べ過ぎてしまうことで貧血を起こしてしまう可能性があるのですが、どうして貧血になってしまうのでしょう?
貧血を起こす原因は、にんにくに含まれている「アリシン」という酵素成分です。
アリシンは抗酸化作用を持っており、発がん性の抑制にもつながるとても大切な成分です。
そんなアリシンには抗酸化作用の他に血栓を予防・改善してくれる溶血作用というものも持っているのですが、この溶血作用によって血液中のヘモグロビンが壊れてしまい、貧血やめまいといった症状が起こりやすくなってしまいます。
一度の食事で食べるにんにくの量は、個人差はありますが目安として、大人で生のにんにくが2片、加熱したにんにくなら4片となります。
生にんにくよりも加熱したにんにくの方が目安量が多くなるのは、生にんにくとして摂取する際にすりおろしたりみじん切りにすると、アリシンが空気に触れることで増加します。
そのため、生にんにくの方が目安量が少なくなっているのです。
焼いたり揚げたりするなどの調理方法を用いることで、食べやすくなるだけでなくアリシンの量を増やさずに済むため、4片程度食べたいという方は、加熱するようにしましょう。