スーパーで売っているにんにくはどれも同じ?
栄養価が高い野菜の代表であるにんにくですが、品質の悪いものを買ってしまったのでは、美味しいにんにく料理は作れません。
にんにくの美味しさの特徴は、新鮮で、香り、風味、辛みのバランスがとれていること。品質の良いにんにくと悪いにんにくは、切ってみればその差は歴然です。
でも、買う段階では中身を見ることはできないので、見た目で判断するしかありません。
ところが、スーパーで売っているにんにくは、売り場に並んでいるだけではパッとみ同じように見えます。しかし、よく見ると新鮮なにんにくと、鮮度が落ちたにんにくはわかるものです。
見分けるコツをつかめば常に美味しいにんにくを購入することができます。ここでは、美味しいにんにくを選ぶための見分け方を紹介します。
美味しいにんにく選びのポイントは?
美味しいにんにくを選ぶには、以下の点をチェックしましょう。
1.色の白さ…にんにくは鮮度が落ちると、皮が茶色に変色しますので、白いものを選ぶようにしましょう。新にんにく(乾燥させずに出荷するにんにく)の中には、表面に赤みを帯びている場合がありますが、にんにくの成分によるものなので心配いりません。
2.重さと固さ…野菜全般に言えることですが、にんにくも重いものは中身が詰まっていて新鮮です。また、野菜は日が経つに連れて柔らかく、しなった感じになるので、にんにくも固さが鮮度の目安になります。
3.外側の皮と身の間に隙間が無い…外皮に隙間があり、スカスカした感じのにんにくは、水分が抜けて古くなっている可能性があるので避けましょう。
4.上端部が締まっていて、全体にふっくらしている…上端部分が開いていたり、痩せているにんにくは、水分が飛んでいる可能性があります。上端部がしまっていて、全体的にふっくらしているものを選びましょう。また、形は丸くなっているものが良品とされています。反対に、縦長のものやデコボコになっているものは古くなっている可能性があります。
5.ニオイが強くない…にんにくは、売り場に並んでいる状態ではニオイはしないのが普通です。もし臭うとすれば傷が付いている可能性があるので、避けた方がよいです。
6.大きさ…中の粒が大きく、太っているのが良いにんにくの特徴です。特に、1片の大きさが揃っているものは、栄養分が均等に行き渡っているのでおすすめです。中でも、「ホワイト6片」という有名なブランドがあるくらい、6片のにんにくがもっとも味が凝縮されてみずみずしいといわれています。
7.芽が出ていないか…芽が出ているものは、強い日差しと高温にさらされおり、新鮮さを失っています。
8.お尻の部分が平らなもの…収穫が早すぎるにんにくはお尻の部分が膨らんでいるので、平らなものを選ぶようにしましょう。また、お尻の部分にカビが生えているものは、湿気の多い場所で保管されていた可能性があるので、新鮮さがありません。
国産と中国産の見分け方は?
もうひとつ重要な見分け方に、国産と中国産の違いがあります。
中国産は世界シェアの8割を占めると言われますので、輸入にんにくのほとんどは中国産と考えてよいでしょう。理由は中国産なら大量に輸入して安価で売れるからです。
しかし、中国産は芽が出やすく、発芽防止剤を使用しているため、健康的なリスクがあります。
中国産ということに不安がある消費者であれば、国産を選んだ方が無難です。では、国産と中国産にはどのような違いがあるのでしょうか。
まず、価格が違います。国産が代表的な青森県産のもので1つ200円くらい。一方の中国産はネットに3つ入ったものでも100円程度と格安で販売されています。
食の安全性を考えると、ただ安いだけのにんにくはおすすめできません。
また、パスタなどイタリア料理に使うのであれば、スペイン産も悪くありません。中国産よりは多少価格は高めになりますが、品質的には粒も大きく、国産にひけをとりません。
価格の目安は、青森県産ホワイト6片1個300円前後、国産200円前後、中国産100円前後、スペイン産150円前後。売り場のタグに産地の表示がない場合はこの価格が判断材料になります。
一方、見た目で一番わかりやすいのが粒の片数です。国産がほとんど6片なのに対し、中国産は12片と小粒です。これは中国産が暖かい場所で育ったのに対し、国産は寒い場所で育った気候の違いによるものです。
最後に食べ物には旬の時期がありますが、にんにくはどうなのでしょう。国産の主力産地である青森産の例でいえば、旬の時期は5~7月です。
その後乾燥させてから出荷しますので、スーパーの店頭に並ぶのは7~9月頃となります。したがって、その時期に買うにんにくは、国産であればほとんどはずれのない商品といえます。
今まで同じに見えていたスーパーのにんにくですが、ここに紹介したポイントを参考に改めて売り場を見ると、新たな発見があるかもしれません。