にんにくとニラは同じような刺激的な匂いがあるので、同じ仲間だと思っている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、にんにくとニラは本当に同じ仲間なのでしょうか?
また違いがあるとしたら、その違いは何なのでしょうか?
今回はにんにくとニラの違いと同じ部分についてご紹介します。
にんにくとニラは同じ仲間なの?
【にんにく】
・分類・・・ネギ科(ユリ科)ネギ属
・原産国・・中央アジア
にんにくは、以前の分類法ではユリ科に分類されていましたが、現在ではネギ科に分類されている野菜で、原産地は中央アジアのキルギス地方だと言われています。
ギリシャなどでは紀元前3000年以上前から栽培されていて、薬や香辛料として親しまれていました。
日本以外に中国でもにんにくの栽培が盛んに行われ、日本にも多くのにんにくが中国から輸入されています。
にんにくにはいくつかの種類がありますが、主に有名なのは黒にんにく、ジャンボニンニク、一片種にんにくなどです。
他にも、乾燥させた乾燥にんにくやパウダー状のガーリックパウダー、加工された冷凍にんにく、すりおろしにんにくなどは、使い勝手の良さから料理に多く使用されています。
にんにくの色は白く、形はずっしりと丸みがあり、花の球根にも似ている形で、1片ずつが固まって集まり丸い形となっています。
【ニラ】
・分類・・・ネギ科ネギ属ニラ種
・原産国・・東アジア
ニラの原産国ははっきりとは分かっていませんが、中国や東南アジアを中心に広範囲で栽培されている野菜です。
日本へは中国を通して渡来したとされていて、古事記にはニラではなく「賀美良(かみら)」という名前で出てきます。
他にも平安時代の薬物事典には「韮の和名は古美良(こみら)」などの名前で登場しており、名前は違うものの日本でも古くから親しまれていた野菜であることがわかります。
ニラは一般的に濃い緑色のものが多く、この種類は葉ニラと呼ばれていますが、太陽の光を当てずに育てた黄ニラや小さなつぼみが付いている花ニラなどの種類が楽しめます。
刻んでさっと火に通すだけで香りや色がより鮮やかになり、野菜炒めや餃子などによく使われる食材となっています。
濃い緑色ですいせんの葉と似ているため、実際に間違えてしまえて食べてしまい、事故につながるといった事例もあるので、注意しましょう。
にんにくとニラについて基本的な知識をご紹介してみました。
同じような匂いを感じたり、ネギ属まで一緒だったりする食材ではありますが、見た目は全く異なっているため、別のものだと分類して良いでしょう。