ジャガイモや玉ねぎと同様に、常備しておくことが多いにんにくですが、うっかり放置しておくと緑色の芽が出て来ていて驚くことがあります。
にんにくの芽は食べても大丈夫なのか?
ジャガイモの緑色の部分や芽は毒があるため食べてはいけないといわれているので、にんにくも少し心配になってしまうかもしれませんが、にんにくの芽には毒性はありません。
むしろ、にんにくの芽の方が栄養価は高くなっています。にんにくには、臭いの元でもあるアリシンが含まれています。アリシンには、抗酸化作用や疲労回復といった効能があります。
また、100gあたり3.7gの食物繊維も含まれています。にんにくの芽には、同様の食物繊維やアリシンが含まれているうえに、カロチンも含まれているのです。
にんにくの芽は、にんにくと違って濃い目の緑色です。にんにくは淡色野菜ですが、にんにくの芽は、緑黄色野菜に分類されます。
ニンジンやホウレン草のように、βカロチンが100gあたり710μgと豊富に含まれているのです。にんにくにも含まれているビタミンCや葉酸、ビタミンKやカルシウムなどもにんにくの芽の方が豊富です。
ビタミンCは、にんにく100gあたり10mg、にんにくの芽には100gあたり45mgとにんにくの芽の方が4倍以上も含有量が多くなっています。
スーパーで売られている芽との違い
スーパーでも、にんにくの芽が売られています。直径5mmくらいの太さの濃い緑色の穴のないストローに似た形のにんにくの芽が束になって売られているのをご覧になったり、
買って使ったりされることがあるのではないでしょうか。家で芽が出てしまったものと、スーパーで売られているものには少し違いがあるように見えます。
家で芽が出てしまったものを放っておくと、葉っぱ状のものが伸びていきます。土に植えると、やはり、葉が伸びていく感じで、ねぎに似た感じに育っていくことが多いです。
どちらも同じように食用にできますが、スーパーで売られているものは、花がつく茎の部分です。
にんにくを植えて栽培し、茎が伸びてきたところで、花が咲いてしまうと茎は固くなってしまうので、花がつく前に収穫して、にんにくの芽として流通経路に回されます。
中国産のものが多くなっていますが、中国では茎が育つ種類のにんにくも栽培されています。国産のものはほとんど見かけませんが、道の駅などでつぼみがついた状態で販売されていることもあります。
にんにくの芽は、野菜として炒め物にしたりするとおいしくいただけます。