にんにくがキレイな青色に…
張り切ってにんにくの酢漬けを作ってみたはいいものの、あるときふとその瓶を見てみたら、にんにくが所々青く変色していた…なんて経験をされたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
その青はまるでエメラルドブルーのようなキレイな色なのですが、青というのは食欲を減退させる色でもあるので、青く変色したにんにくは見る人を何とも微妙な気持ちにさせてくれます。
こうしたにんにくの変色には、実はちゃんとした理由があるのです。それを以下で説明していきます!
にんにくが青く変色した理由
にんにくには通常、100gあたり約1mgの鉄分が含まれます。その鉄分が酢漬けにより酸性になると、無色から青色へと変化するのです。
にんにくには、ニオイや辛味を生み出す元となる「アルキルサルファイド化合物」が含まれているのですが、それが加水分解された場合、にんにくの鉄分に対して作用するようになります。そうすると鉄分が青色へと変化していき、にんにくそのものも所々青くなっていきます。
つまり、にんにくの青色は鉄分の色ということになります。
ちなみにですが、こうした色の変化が起きるのはにんにくの酢漬けだけではありません。醤油や酒などによってもこういった反応が起きる場合があります。酢・醤油・酒というのは、組み合わせて使うことも多いですし、いずれも身近な調味料でもあるので、にんにくが青色に変化するという驚きの現象は、もしかしたら案外身近なことなのかもしれませんね。
青くなったにんにくは食べても問題なし!
たとえにんにくが青く変色したとしても、それは別にカビでもなんでもないですから、そのまま食べたとしても問題はありません。変色によりにんにくの風味や栄養素が損なわれるということもないですので、青くなったにんにくに対しては神経質になる必要はないですが、やはりにんにくが青くなるのは避けたいものですよね。
そのためには、にんにくを「冷凍・加熱」するのがオススメです。
それらを行なうことによって変色の原因となる物質を壊すことができるので、にんにくの変色を防ぐことができますよ。
しかし、実は青くなったにんにくというのは、その後もずっと青いままというわけではありません。時間が経過すると元の色へと戻るため、冷凍・加熱が面倒という場合は、いつも通りの調理方法で構いません。
ただ青いにんにくは見る人をビックリさせてしまうので、飲食店では何らかの対策を行っているかもしれませんね。